ホントに優勝しちゃったよ
とうとう終わってしまったユーロ2004。これだけ好ゲーム連発、ドラマ続出の
大会にふさわしく、まさかのギリシャ優勝という筋書きで幕を閉じた。弱者と
思われていたチームが強豪達を次々になぎ倒す展開は、現代に求められる
筋書きとして実に名作であったと思う。
決して”魅せる”サッカーとして面白い事をやっているわけではない。実際、
ギリシャが勝ち上がっていくにつれ、相手の持ち味を抹殺するような徹底した
マンマークディフェンスによる戦術に対し、批判的な声も上がっていたようだ。
しかし、今回は強豪VS弱者というアングルが有効に作用して、どれも面白い
ゲームだった。”優勝経験国”となった今後、この辺りをどのように解釈してゆ
くのか興味深い。個人的には、王者らしさを意識することなく、常にチャレンジャー
の姿勢で今の戦術を徹底してもらいたい。おそらくそうなると思う。と言うのは、
王者として振舞うことで逆に足元をすくわれていった”反面教師”を目の当たり
にしてきたからだ。
あくまでも妄想話であるが、ギリシャに敗れていった強豪国の心境は
・前半終了後
「あいつらのマークしつこいな~。あんな守ってばかりで面白いのかよ?」
「どうせ、後半でバテるから問題ないさ」
・先取点取られた後
「まぐれだ。こっちが2点取ればいいさ。そろそろ本気出しちゃおうっかな」
「それにしても、あいつら、なかなかバテないな・・・・・」
・後半の後半
「やべーよ。コイツら本気で勝つ気じゃねーだろうな?」
「オレらを誰だと思ってんだよ?王者○○だぜ 」
「いい加減にそのしつこいマークをやめてくれ!つまんねーサッカーしてんじゃねーよ!」
「そんな戦術で勝ってうれしいのか?」
「お前らが勝っても盛り上がらねーよ!少しは空気読めよ!」
なんて感じだったんじゃないだろうか?
格下相手に余裕を見せようとする振る舞いと、”空気読めよ!”といった
意識の奥底にある面白いゲームを魅せる為の”暗黙の了解”に
依存する姿勢、そこにスキがあったのではないか?と感じた。
一方、戦術について、ギリシャのレーハーゲル監督は「古くさい」の批判
に「モダンとは勝つこと」とコメント。
この徹底した姿勢こそが今回の勝因だと思う。
こんな視点から、今大会は
「美しい魅せるサッカー」 VS 「勝ち重視 負けないサッカー」
のイデオロギー対決の新たな幕開けであり、”格の違い”の排除を
露呈した大会であったと言える。
そんな中、後者のスタイルの代名詞であるイタリアが実に中途半端
な完成度で、あっけなく敗退していったのも象徴的だ。
なんかPRIDE GPもハリトーノフが優勝するような気がしてきた・・・
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