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2004年11月17日 (水)

ガールズロックとプロレス

無理矢理プロレスと音楽を結びつけるシリーズ(?)

Skye Sweetnam/Noise from the Basement
 このCD買ったわけじゃないんだけど、あるCDショップのPOPに書いてあったフレーズが・・・
「ブリトニーやアブリルが好きな方にオススメ!!」
 これを見た時思った、「え!ブリトニーとアブリルの音楽的共通点って何??」と。まあ”アイドル”って事では共通かもしれないが、”音楽”を売る時に、この二人を同列扱いってのはちょっとな・・・。極端な話、「ハッスルやPRIDEが好きな方にオススメ!!」みたいな感じ。その両者、被ってないだろ!被ってるのは高田ファンだけだろ!みたいな。

このスカイスウィートナムがかつてブリトニーの前座をやっていた事、そしてアブリル以降止まらない同系統シンガーの打ち止め的存在であるという事も含んでいるのかもしれないが。
 
 アブリル路線が開花した要因の一つに”反ブリトニー”みたいなものがあるわけだが、明らかにその路線のサウンドを継承する新人が”反”であるはずのブリトニーと同列にされてしまう現状。先人が築いた(といってもほんの2年くらいだが)アイデンティティを、後続し続ける”表面上のスタイル”だけを取り入れた新人達が、呆気なく崩してゆく。そして、そのジャンルそのものが廃れて行くという図式だ。

 この状況を見てふと思い出したのが前田日明率いた「新生UWF」だ。そう、現在のガールズロックのムーブメントと80年代後半のUWF現象は非常によく似ている。
 「こっちは真剣勝負だ!」と盛んにアピールし、既存のプロレスを否定することによってのし上がったUWF。一方、90年代後半から2000年代初期くらいまで時代の象徴的存在であったブリトニーに対し、しきりにアンチ発言を繰り返し、最後は立場を逆転させたアブリル。まずスタートの時点でこの両者はよく似ている。もちろん、そういったアングル的な成功だけではなく試合内容、音楽性で時代を引き寄せた事にも異論はない。
 実際にUWFが”真剣勝負であったか?”アブリルが”ロックであるのか?””操り人形ではないのか?”という部分は置いておいたとしても、本人達がその志に溢れていたことは間違いない。
 そして、時代の主流になってくるにつれ、避けられないのが、”なんちゃってフォロワー”の誕生だ。UWFが人気になると、レガースを着け、キックやサブミッションを使う選手が他団体にも増え出した。前田日明らが「プロレスをよりリアルに!」「世間に認められるスポーツとしてのプロレスを!」と大きな志を持って確立したスタイル。これを「かっこいいから」「流行だから」みたいなノリの奴らに上っ面のスタイルだけをパクられてしまったということだ。これが言わば2次災害と言える。その次の弊害として、観客側に「あいつはUWFスタイルだから強いんだろう」みたいな見方をする人が増える。例え、それが上っ面のモノマネであっても、本人の実力とは関係なく、「UWFスタイル=強い」という歪んだ公式が生まれてくる。この段階になってしまうと、先駆者である前田日明の志を全く共有していないものさえ、そのご利益を授かるわけだ。そのうち、その流れがどんどん低いレベルにまで浸透し、「あんなやつまで出来るのかよ!」となり、そのスタイルの価値が暴落する。
 
現在のガールズロックの流れは完全にこの展開ではないか?
「ロックだから=ただのアイドルじゃない」という幻想を利用しているに過ぎない。
UWFは今となっては「あれも結局プロレスだった」と認識されているわけだが、同じように、「ロック風なサウンドで歌っているガールズシンガー達も結局はただのアイドルだ」と成りつつある。それが、まさに冒頭の「ブリトニーやアブリルが好きな方にオススメ」という表現につながるのではないか。後続するフォロワー達が価値を暴落させ、先駆者さえもが、その暴落に巻き込まれているということだ。
 
 前田日明というスピリットは今でも評価は高いし、UWFという存在が今のPRIDEの原型を作った事も重要な事実だ。時代の審判が下された後も、熱いスピリットを持った先駆者達の功績は評価されるべきなのだ。新日の柴田クラスが「平成の前田VSニールセンだ!」なんて言っても「おいおい!お前が前田の名前出すなよ」くらいにしか思われない。
 
 先日、口パク事件が話題となったアシュ○ーシンプソン(後続フォロワーの代表格)。一方、実際は決して上手とは言えない歌とギターでアコースティックライブも盛んに行ったり、1stアルバムで最も売れ線な曲を作った策士”マトリックス”を2ndの制作陣営から外し、「そういうのはもうやりたくない。今ではあの歌が一番嫌い」と言い放つアブリル。この辺りに気概の高さを感じる。両者は表面上の音楽性は同じでも、まったく別物だと思っちゃうね。

結局はプロレスの範囲内から抜け出せない状況で自己矛盾と格闘しながら、その先を求め続けた前田日明。
アイドルというレッテルと格闘しながら、ロックであろうとするアブリル。なんか同じものを感じるんだよな~。

 形は同じでもスピリットがないのはNG。誰かが「ロックとは形を真似るんではなく魂を真似るんだ」みたいな事を言ってた記憶があるけど、まさにそうあるべき。

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