自分の脳で考えてますか?
地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
細谷 功
東洋経済新報社 2007-12-07
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正月休みに本を読みまくった中で、一番のヒットはコレです。
フェルミ推定ってなに?
と思う人が多数だと思いますが、
フェルミ推定とは、
「把握するのが困難な問題の数量を
仮説などを組み合わせて短時間に
概数を求める方法」
ということです。
本書にも例題として掲載されておりますが、代表的な問題は
「日本全国に電柱は何本あるか?」
興味がある方はこの問題を、下記条件で解いて見てください。
・制限時間は 3分
・電卓/PC等の使用は不可(紙と筆記用具のみ使用)
・一切の情報の参照は不可
このフェルミ推定という考え方は、正確な答えを導くことが目的ではなく、どのようなロジックで考えるかが重要です。
今や、「ググる」っことであらゆる情報が手に入るわけで、そこに差別化は生まれません(検索の技術という側面もありますが・・)。そんな時代において、自分で考える力=地頭力が重要なわけです。
ちなみに、僕は下記のようなロジックで考えました。
日本の電柱本数
= 1世帯あたりの電柱本数 × 総世帯数
これを分解すると
= 1世帯あたりの電柱本数 × (総人口÷平均世帯人数)
ここで、わかる範囲で適当な数値を代入する。
予測で、
電柱はだいたい3世帯に1本くらいかな?つまり1世帯につき約0.3本
世帯平均数は2人くらいかな?
= 0.3本 × (1億3千万人 ÷ 2人)
重要なのは、数値が正しいかではなく、今自分が持っている情報、もしくは大きく外れないであろう予測値を使うこと。
= 1950万本
という結果になりました。
ここで、事実と比較します。
実際の全国の電柱本数は約3300万本とのこと。
まあ許容範囲の誤差でしょうか。
といった流れで、問題を解いていきます。
これがフェルミ推定です。
(この解答例は僕の場合です。本書に掲載されている解答例は別にあります。)
結果的に誤差があったら意味がないじゃないか?
という意見も予想されますが、
フェルミ推定のポイントは、
1、少ない情報からでも仮設を構築する姿勢
2、前提条件を設定して先に進む力
3、時間内にとにかく結論を出す力
ということです。
グーグルを自分の脳の一部と考えていく生き方も当然あるでしょう。しかし、自分の脳で考えることの重要性は忘れたくないものです。
興味のある方は、ぜひ本を買って挑戦してみてください。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
小さい時「日本中の電柱を数えなければならない」という謎の設定の悪夢を見てうなされた事を覚えているが、この推定法を知っていれば・・・。考える事の重要性,イイデスネ!
ちなみにうちの会社では最重要問題点の的確な把握と論理的結論を導き出す議論の方法「KT法」ってやつを導入しました。
投稿: katoken | 2008年1月 8日 (火) 21:44
どんな夢見てんだ!カトウ少年(笑
KT法社内導入のその後が非常に興味ある。
考え方やフレームワークを社内で共有できれば確実に効率は上がりそうだね。
投稿: たつ | 2008年1月 9日 (水) 12:52