「がんばる」 がない国
わずか500万人の人口ながら、学力世界一や国際経済競争力では2001年から2004年までと4年連続首位という記録を誇り、NOKIAなどの世界的企業を生んだ国「フィンランド」。
今や「豊かさ先進国」の筆頭となった北欧の小国について書かれたのがコノ本。
フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453))
堀内 都喜子
Amazonで詳しく見る by G-Tools
フィンランドには「がんばる」という表現や概念はないらしい。豊かさの理由には様々な要因があるが、これに尽きると思った。
僕は常々思っていた。
「がんばる!」という言葉が、役に立つことってあるのだろうか?と。
「がんばれ!」
と言われれば、
「言われなくたって頑張ってるよ!」
と思う人はかなりいるだろう。
阪神淡路大震災の被災者アンケートで
「言われて嫌だった言葉1位」は
「がんばれ」だったというのは有名な話。
何か失敗した人が、
「次回は精一杯頑張ります!」
なんて平然と言う。
は?それってなんの改善策ですか???
「成功するように頑張ります!」
なんて平然と言う。
「頑張る」の延長線上に「成功」はありますか?
あなたが頑張ることと、成功との関連性を説明してください。
「とにかく頑張ります!!」
は?意味がわかりません。
そこからどのような結果や価値が生まれれるかを教えてください?
自己満足じゃ困ります。
とにかく「がんばる」という言葉には意味が無さすぎるんです。やたら威勢のいい言葉の割に、中身はゼロなんです。
がんばりたい人は勝手にがんばればイイと思いますが、少なくとも社会は「がんばり度」を争う競技であってはならない。
「がんばる」の曖昧さが、人々を不機嫌にさせ、非効率な「がんばり合戦」が世の中の生産性を著しく低下させる。
みんなが無駄にがんばることをやめて、「結果相応に伴う努力」を最低限にやっていれば、もう少し世の中が幸せになるんじゃないかと思う。
この本を読んで、目から鱗だった。
「そうだよ!そんな言葉が存在する時点で間違ってるんだ」と。
とは言っても、生粋の日本人ですから、癖で使っちゃうんですよね。
今日から「がんばる」という言葉を発したら罰金100円を自分に課します!
« RAIN | トップページ | ワイコンとやらを買ってみた »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 【本】2分でわかる! ビジネス名著100冊のエッセンス(2013.04.07)
- <本>MAKERS―21世紀の産業革命が始まる(2012.11.03)
- <本> ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉(2012.09.23)
- 次世代ミュージシャンのためのセルフマネージメント・バイブル(2011.12.26)
- 自分のアタマで考えよう(2011.11.03)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
そうなの・・・使いたくないんだけど思わず使っちゃう言葉No.1なの!
小学生の頃から目標やら作文の〆は「がんばります!!」だったものねぇ。
何となく無難にまとめちゃえる便利な言葉なんだよね。
偉い人が安易に使う、「誠に遺憾」と通ずるような。
どんな言葉も乱用すると安っぽくなるいい例ですね。
気をつけようっと。
投稿: YUKA | 2009年7月15日 (水) 18:49
コンピCDの制作にあたってたつさんをねぎらった時に
この言葉を使ったのですが、武田鉄矢さんの「ガンバレ」ではなく井上陽水さんの「ガンバレ~♪」の方がニュアンスとして近いですw
投稿: SPAG | 2009年7月15日 (水) 21:47
YUKA>
たしかに「誠に遺憾」って言葉は最早、意味を成してないよね。日本語は、こういう「とりあえず言っとけ」みたいなの多いよね。
SPAGさん>
お気遣いありがとうございますw。
僕の場合は、言われることな対してどうこうっってよりも、自分自身に対して「がんばる」という言葉を使う場面や人への違和感が大です。
なので気にしないでくださいね。
投稿: たつ | 2009年7月16日 (木) 12:26